岡山県立図書館

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岡山県立図書館基本計画

目  次

第1章 これまでの経緯
1 現状と問題点
2 検討の経過と概要

第2章 県立図書館の役割と機能
1 目指すべき方向
2 基本的性格について
3 基本的機能について

第3章 資料・情報の収集整備
1 資料の収集・保存方針
2 資料整備計画

第4章 コンピュータシステムとネットワーク
1 県立図書館のコンピュータシステム
2 メディアセンターとしての機能の整備

第5章 建設計画
1 基本方針
2 建設年次計画(予定)
3 建築計画
4 設備計画
5 防災計画

第6章 管理運営計画
1 基本方針
2 組織機構
3 休館日,開館時間

第7章 開館準備

付録(省略)




第1章 これまでの経緯

1 現状と問題点

(1)県総合文化センター(図書館部門)の現状と問題点

昭和37年に建設された現在の建物は,複合機能を持った総合施設として運営してきたが,建築後36年を経過した今日,収蔵能力,高度情報化社会への対応,施設の老朽化など図書館としての機能の発揮に限界が生じ,利用者へのサービス低下など県立図書館の役割を十分に果たすことが困難になっている。
以上のことから,県立図書館を複合施設から独立させ,その内容を充実・強化させることが急務となっている。

(2)県内の市町村立図書館の現状と問題点

地域住民への資料や情報の提供等,直接的なサービス活動を行う市町村立図書館の設置状況は年々上昇している。(市町村立図書館設置率41% 平成11年4月現在)
しかし,未だ大半の町村には図書館がないという現状は,県内の図書館活動を考える上で大きな問題点である。早急に図書館整備が望まれるところである。
現在設置されている市町村立図書館においても,活動度が高い図書館がある一方,専任の職員の配置がなかったり、年間購入冊数が極めて少ない図書館があるといった状況もあり,図書館間の格差も指摘されている。
県立図書館が,その基本的機能を十分発揮するためには,まず地域に市町村立図書館が設置されていることが必要である。そのため,図書館未設置町村の解消へ向けての県教委及び県立図書館の支援が求められているところである。
また,図書館はたとえ活動度の高い図書館であれ,その館単独で住民の要求に十分に応えていくことは難しい。市町村立図書館への資料提供や市町村立図書館間の協力援助を行う県立図書館の役割はますます重要になっている。

2 検討の経過と概要

岡山県総合文化センターが抱えている問題の解決を図り,さらに県内図書館活動の活発化を推進するため,新県立図書館の整備についての検討を行ってきた。
(1)「岡山県総合文化センター等の再編整備について(答申)」(昭和62年12月)
(2)「岡山県立図書館基本構想(案)」(平成元年5月)
(3)「岡山県立図書館・公文書館建設基本計画(案)」(平成2年2月)
この後、平成9年12月建設場所と基本計画の見直しを図ることとされた。
(4)「岡山県立図書館基本構想(答申)」(平成10年9月)



目次 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章 第7章



第2章 県立図書館の役割と機能

1 目指すべき方向

県立図書館は,全県民に対してサービスを提供することが基本であり,来館者へのサービスと,市町村立図書館への支援を行うとともに調査,研究機能を備えた県域の中核的な図書館としての役割を果たす必要がある。
また,岡山情報ハイウェイなど情報基盤整備の進展に伴い,短時間で広範囲な地域への情報伝達や情報入手が可能になる状況を踏まえ,県内の資料・情報提供の中核施設として,従来の図書資料等によるサービスはもとより,岡山情報ハイウェイ上への情報発信の中心となって,県民の豊かな情報生活を積極的に支援していく必要がある。
こうしたことから,新県立図書館は県民のニーズと時代の変化に適切に対応しながら県民の自主的な学習・文化・余暇活動を支援する,21世紀にふさわしい施設として整備する。

2 基本的性格について

(1)県民に開かれた図書館

県民の参画でつくる開かれた図書館とし,県民が必要とする資料・情報を,すみやかに検索,利用できる機能と蔵書構成,及び豊かな読書や各種文化活動を行うことができる環境を整備する。

(2)県域の中枢となる図書館

県内の公共・大学・学校図書館等をはじめ,国立国会図書館や都道府県立図書館等との連携と協力をもとにネットワークを確立し,その中枢となる。

(3)調査・研究センターとしての図書館

高度情報化や生涯学習社会の進展にともない,県民の要求も多様化・専門化することが予想され,これら知的ニーズに応え得る調査・研究援助機能を備える。

(4)メディアセンターとしての図書館

国内のみならず国際的視野に立った幅広い資料・情報を収集,加工し,さらに岡山情報ハイウェイ時代におけるメディアセンターとして,他の情報関連メディアの積極的な導入も図りながら,県下各界各層への多様な情報の受発信基地となる。

(5)資料保存センターとしての図書館

県民の知的財産である資料・情報を収集・整理し,保存して後世へ継承するとともに,広域的に有効な活用を図る。

3 基本的機能について

(1)役割と機能

ア 市町村立図書館への支援

県立図書館の役割は,全県民に対し平等なサービスを提供することが基本である。このため,来館者に対して直接サービスするとともに,住民の身近にある市町村立図書館への支援を積極的に行う。その場合,市町村立図書館とネットワークを構築し,資料の検索・予約,さらには搬送がスムーズに行えるようにする。

イ 来館者への直接サービス

生涯学習の重要性が増している現在,県民の学習,調査研究,日常生活上の情報要求に応えられるよう,来館者への直接サービスに努める。

ウ 図書館未設置地域へのサービス

図書館が未設置の町村に対しては,図書館が設置されるまでの間,県立図書館は,公民館図書室等に対しての支援を通してサービスを補完する。また,図書館設置が促進され,一定の水準のサービスが提供できるよう,岡山県教育委員会,岡山県図書館協会等と協力して岡山県図書館振興策の早期策定に積極的に参加する。

エ 県域図書館ネットワークの要

県内公共図書館,学校図書館,大学図書館、専門図書館,公民館図書室及び試験・研究機関等と連携をとり,県内に有機的な図書館サービスができるようネットワーク化を推進し,その要となる。また,他の都道府県立図書館等とも連携し,県内の図書館に充実した支援ができる体制をつくるとともに,国立国会図書館が推進する総合目録ネットワークの構成員となる。

オ 資料の保存センター

収集した資料は,原則としてすべて保存する。県立図書館は,自館の資料保存だけでなく,市町村立図書館からの移管,寄託を受けるなど全県的立場における資料保存図書館(デポジット・ライブラリー)の役割を果たす。

(2) サービス計画

ア 図書・資料サービス等

(ア)市町村立図書館の資料要求には積極的に応えることとし、所蔵のない場合は、購入あるいは所蔵館を調べて紹介する。
(イ)資料提供を迅速・確実に行うため,資料検索のためのオンラインシステムと,資料の搬送・収集・情報交換等のための巡回協力車や宅配便等を活用した県内公共図書館ネットワークを確立する。これにより県民は,居住地に関係なく地域の図書館等を通して県立図書館の資料の利用が可能になる。
(ウ)国立国会図書館,都道府県立図書館,大学図書館等とのネットワークを確立し,資料の相互貸借を通じて県民の資料利用の拡大を図る。
(エ)小規模図書館,又は創立時のまだ整備が十分ではない図書館に対しては,求めに応じ一括して相当量の資料を貸出す。
(オ)県立図書館においても県民への直接サービスとして個人に対する貸出しを行う。
(カ)利用者が多くの図書・資料を閲覧できるよう大規模な開架を行う。
(キ)市町村立図書館の児童サービス発展のために,児童書等に関する情報の収集,伝達,調査,研究などの支援を行う。また、児童に対する直接的なサービスを行う
(ク)青少年に対しては,読書の喜びを味わえるよう,青少年向け資料の収集・提供に努める。
(ケ)図書館に出向くことが困難な障害者に対しては,郵送などの方法で資料を提供する。
(コ)AV資料や電子資料のサービスも積極的に提供する。
なお、活用媒体や著作権処理の問題など方向性が定まっていない部分もあるので,それらの動向に注意しながら収集・提供する。
(サ)岡山県関係資料については,可能な範囲で資料内容のディジタル化も図り,館内利用や岡山情報ハイウェイを通じて広く提供できる体制を整備する。
(シ)県中・北部に多い町村立図書館の未設置地域に対しては,当面公民館図書室等を配本所とするサービスを行い,図書館サービスの空白地帯が生じないよう努める。
町村に図書館が設置されることが,県立図書館サービスを全県域に展開する上で重要であることから,町村立図書館整備の促進援助を,継続的・計画的に行う。

イ レファレンスサービス(調査・研究の援助)等

(ア)県民が地域の図書館を通じて,また,直接来館して調査・研究の援助を受けられるよう,レファレンスサービス体制を充実する。
レファレンスの受付・回答は来館,電話,文書のほか,電子メール等も活用する。
(イ)原則的に主題別部門制を採用し、特定主題に関する調査・研究に対し質のよいサービスを提供する。
(ウ)各種データベースの情報提供、端末からの検索の援助などを行う。
(エ)利用者が関心のある分野をあらかじめ登録することにより,電子的手段による「新着資料案内サービス」を行い、利用者の調査・研究をリアルタイムで援助する。

ウ 各種データベースの作成

(ア)図書館サービスに不可欠な各種のデータベースを作成し,利用者が望む情報を的確に入手できるシステムを構築する。
・日本語図書データベース         ・岡山県関係雑誌記事データベース
・外国語図書データベース         ・岡山県関係新聞記事データベース
・AV資料データベース           ・逐次刊行物データベース
・新着図書データベース          ・レファレンス・データベース
(イ)岡山県内の総合目録システムの構築は,市町村立図書館との連携をもとにした分散型のシステムを基本とし,各館の協力を得ながら調査研究を深める。
(ウ)作成したデータベースは,岡山情報ハイウェイ上に公開し,県民はもとより広く県外にもオンラインで提供する。また,県立図書館の所蔵データは,国立国会図書館の総合目録ネットワークに提供し,都道府県立図書館との相互協力の推進を図る。

エ 岡山情報ハイウェイへのアクセス

岡山情報ハイウェイや、インターネット上に公開される様々な情報へのアクセス機能を提供するため、専用のアクセスコーナーを設置し、利用者が持ち込むパソコンからのアクセスも可能にする。

オ 図書館活動の普及・啓発と学習・文化環境の整備

(ア)図書館活動の普及・啓発を積極的に行うとともに県民の学習・文化的ニーズに応えるため、展示会,講座,講演会その他の行事を関係機関とも協力して企画・運営する。このため集会室(ホール),展示コーナー,研修室等を館内に設置する。
特に青少年に対しては,図書館活動に発展する効果的な行事を青少年の参加を得て企画する。
(イ)学習・文化グループ,ボランティア等の活動や調査研究の場として必要な空間を整備し,県民の自主的活動を側面から援助する。
(ウ)県域の読書推進活動等の連絡の窓口となり、研修・交流等の援助を行うため資料・情報の提供を行う。
(エ)時代の要請に呼応した特定主題についての関心を喚起し,資料の利用促進を図るため,関係資料を集中配架する企画展示コーナーを設置する。
(オ)図書館未設置の町村に対し,図書館づくりの機運を醸成する働きかけを行う。



目次 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章 第7章



第3章 資料・情報の収集整備

1 資料の収集・保存方針

(1) 収集方針

県立図書館は,県民からのあらゆる資料要求に応えるための県内における資料蓄積の最後のよりどころとして,また,市町村立図書館のサービス活動を支える資料情報センターとして,豊富な蔵書を持たなければならない。このため,図書,逐次刊行物など多様な資料を幅広くかつ系統的・持続的に収集する。
また,調査研究図書館として電子化されたものを含めて参考図書類の収集整備を図る。
専門図書,専門的な雑誌・新聞,県に関する行政・郷土資料,障害者のための資料,外国語資料を積極的に収集する。
なお,障害者のための資料は,関係機関との役割分担を考慮しながら収集する。

(2) 重点収集

岡山県の特性を考慮して,岡山(県)に関連する資料(果樹資料・鉄資料・陶芸資料・畜産資料等),岡山県で出版された資料は網羅的な収集を進めるが,特に次の分野については収集の範囲を中国地区さらに全国にまで広げる。

ア 吉備文化資料………従来網羅的に収集してきた地域資料(岡山県関係資料)の対象を,古代吉備文化圏及び密接な関連地域に広げ,体系的整備を図る。
イ 交通文化資料………岡山県は古来より陸上,海上,河川交通の要衝の地であり、従来重点収集してきた交通文化に関する資料の収集を継続・発展させる。

(3) 保存方針

遡及的調査に応え得るよう,収集された資料は,全タイトル1点はすべて保存する。
自館の資料保存だけでなく,市町村立図書館からの移管や寄託を受け,全県的立場における資料保存図書館(デポジット・ライブラリー)の役割を果たす。
保存にあたっては原型保存を原則とするが,一部の資料についてはマイクロフォーム化,電子化も進める。
県総合文化センターで収蔵している古文書については,将来整備される予定の文書館における体系的な保存に委ね,県立図書館と文書館の明確な機能分担を図る。

(4) 県立図書館と市町村立図書館の蔵書のあり方

県立図書館は市町村立図書館と共通する部分の資料を備えたうえに,蔵書面の重点の置き所として次のような区分が考えられる。

県立図書館 市町村立図書館
収集 保存 収集 保存
ポピュラーな図書
その他・専門図書
一般的な雑誌新聞
専門的な雑誌新聞
市町村に関する行政・郷土資料
県に関する行政・郷土資料
外国語資料
AV資料その他

◎は重点的役割

(5) 収蔵能力と開架能力

県立図書館が担うべき資料の保存機能に対応して,図書換算で200万冊程度の収蔵能力(今後20年程度収蔵可能)を持った書庫をつくるとともに,将来を見通した書庫の拡張スペースを確保する。
開架スペースの収蔵能力は30万冊程度とし,開館時には24万冊(収蔵能力の80%)程度の資料を開架する。

2 資料整備計画

新館開館に向け必要な資料の計画的整備を図る。
特に,各主題別部門の図書の充実,変化の著しい分野の基本図書・参考図書の更新,新しく始める児童・AV・電子資料の整備,情報源として価値の高い逐次刊行物の拡大・充実を図る。

(1) 開館までの緊急整備計画

ア 図書

開架図書は,利用頻度が高く,資料的価値が高い刊行後6年以内の図書と,既存図書で年数に関係なく県立図書館に必要な参考図書,基本図書,郷土資料等の24万冊で構成する。未設置町村支援用図書は,配本所用図書等の8万冊で構成する。

(ア)緊急整備図書 12万冊
開架図書24万冊の内,既存図書の利用が約6万冊,開館までの通常整備図書が約6万冊の計12万冊あるので,残り12万冊について緊急整備を行う。
また,図書館未設置町村の支援図書についても,28,000冊分について緊急整備を行う。
(イ)緊急整備期間 4年間(平成13年度~平成16年度)

11年度 12年 13年 14年 15年 16年
本館用 緊急整備 120,000 180,000
通常整備 10,000 10,000 10,000 10,000 10,000 10,000
未設置
町村支援
緊急整備 28,000 80,000
通常整備 7~12年32,000 5,000 5,000 5,000 5,000

イ 逐次刊行物

図書と並び図書館の基本資料であり,各分野の代表的なものを幅広く収集する。
(新聞は縮刷版,マイクロ版も対象とする。)
開館年から整備し、開館時には全国平均程度の種(紙)数を整備する。
: 雑誌 500種,新聞 50紙,公報・追録類 40種

ウ 視聴覚資料等

ビデオテープ,CD,LD,DVD,CD-ROM等の視聴覚資料を収集する。
映像資料は,媒体としての方向性がまだ定まったとはいえないので,当面は,それらの動向に注意しながら収集する。CD-ROMは、参考資料を中心に整備する。
県内市町村が作成する各種ビデオテープについては岡山県関係資料の一環として積極的に収集する。
開館時には全国平均程度の点数を整備することとし、開館2年前から整備を始める。
: ( ビデオテープ,CD,LD,DVD,録音テープ等)5,000点,CD-ROM等200点

(2) 開館後の整備計画

ア 日本語図書

市販される新刊図書にあってはその70%程度の収集を継続的に行うことを目標にする。
但し,学習参考書,コミック,文庫本の一部等を除く。
未設置町村支援用図書も継続的に収集する。
重点収集資料については出版流通に乗りにくい出版物についても積極的に収集する。
岡山県関係資料は可能な限り網羅的収集を行う。
行政資料は,地方行政資料としての岡山県分は岡山県関係資料に準じて収集し,国や都道府県の資料は主な出版物を収集する。
【年間購入計画】
: 新刊図書 37,600冊,未設置町村支援用図書 8,000冊

イ 外国語図書

外国語図書は利用度の高い図書,主な参考図書を中心に岡山県に在住する外国人の母国語で書かれた資料も継続的に収集する。当面,これまでの実績程度の冊数を購入する。
【年間購入計画】 : 1,000冊

ウ 逐次刊行物

当面,開館時に収集した逐次刊行物を継続的に購入する。
【年間購入計画】: 雑誌 500種,新聞 50紙,公報・追録類 40種

エ 視聴覚資料等

特に,映像資料はその媒体の動向に注意しながら収集計画を立てる。
録音図書についても,市販のもののほか,視覚障害者のリクエストによって朗読ボランティアが録音したものを蓄積していく。
パッケージ型のデータベースについては,必要な情報資源として参考資料を中心に収集する。
ネットワーク型のデータベースについては,特に,その利用にあたって著作権の問題,利用料金の問題等を慎重に検討する必要がある。
当面,全国平均程度の点数を購入する。
【年間購入計画】 :映像資料 330点,音楽CD 300点,録音テープ 50点,CD-ROM 50点

オ 大型活字本

年間の出版点数が少ないので全点購入し,高齢者・視覚障害者用に整備する。



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第4章 コンピュータシステムとネットワーク

市町村立図書館の活動を支援していくという基本的な役割を担う県立図書館は,県内図書館の相互協力体制の確立のための指導性を十分に発揮し,図書館の保有する有用な資料・情報を迅速かつ円滑に県民に提供するための検索及び物流の手段を確保する必要がある。
そこで,県立図書館は,高度情報化社会に対応した電子メディアによる資料の提供も十分に行えるようなコンピュータシステムを整備し,市町村立図書館との間の県内図書館ネットワークをはじめ,各種ネットワークを活用して県民・市町村立図書館等への資料情報の提供を行うとともに,県民に公開された,高度情報化に対応するコンテンツ作成機能を持つメディアセンターとしての施設の整備を行う。
なお,システムの構築,資料の電子化等に当たっては,情報の安全性の確保,プライバシー保護,適切な著作権処理に配慮した仕組みを確立する。

1 県立図書館のコンピュータシステム

大量の資料を迅速に効率よく提供するため,検索・貸出・返却等の図書館業務のコンピュータ化,電子メディアによる資料の提供に対応した閲覧用コンピュータ,所蔵の郷土資料及び貴重資料の電子化のためのデータ作成機器及び施設の整備を行う。
さらに,インターネット上の各種情報源へアクセスするための設備を整備する。

(1)館内コンピュータシステム

館内の図書館業務を処理したり、図書館ネットワークの運用やインターネットへのアクセス,電子メディアの提供のために,次のシステムを整備する。

ア 図書館業務システム……図書館業務を分担し,資料情報・利用者情報等を蓄積する。館内コンピュータシステムの中核となる。
イ ネットワークシステム……岡山情報ハイウェイ,インターネットへの接続システム
蔵書検索システム……分散型総合目録検索システムを分担する。
情報提供システム……電子化した自館作成データを蓄積するとともに,ホーム(データベース)ページや掲示板などの提供を分担する。
メールシステム……予約・リクエスト・レファレンス等の電子メールを分担する。
ウ CD-ROM管理閲覧システム……館内におけるCD-ROM閲覧ネットワークを分担する。
エ セキュリティ・バックアップシステム……ファイヤーウォール,ディスクアレイ等,情報・システム保護のための機器
オ メディア工房システム……県民に開放された,情報コンテンツ作成機器及び施設
カ 事務処理システム……一般事務・経理等の処理システム(事務系LAN)

(2)端末機器及びLAN設備

項    目 用    途 設 置 場 所
職 員 業 務 用 端 末 カウンター業務用 貸出・返却・検索等の業務 各部門ごとのカウンター
情報管理用 AV利用状況等の管理 各部門ごとのカウンター
企画協力部門用 企画協力部門の貸出・返却業務 配本コーナー
企画協力部門
資料整理部門用 資料整理部門の受入等の業務 図書選定室・資料部門
利 用 者 用 端 末 検索用 タッチパネル・キーボード2種類の検索機 各部門の検索コーナー
CD-ROM閲覧用 CD-ROM検索LANの端末 各部門,アクセスコーナー
インターネット用端末 インターネットにアクセスできる端末 各部門,アクセスコーナー
研究室用 館内外各種データベースアクセス用 研究室
事務室用端末 事務処理・県庁LAN端末 各係事務室
LAN分岐用ハブ 館内LANを分岐しアクセス効率を上げる 館内LAN各ブロックごと
電子メディア作成機器 CD-ROM,VTR,音声ファイル等の作成・編集用 メディア編集・加工室
アクセスポイント用ジャック 利用者持ちこみパソコンのインターネットアクセス用ジャック アクセスコーナー・研究室

2 メディアセンターとしての機能の整備

県立図書館は,高度情報化社会に対応し,図書資料,視聴覚資料,インターネットを介した電子資料等様々な情報について,その収集・整理・作成機能を十分に整備して,県民と情報の仲介館としての機能を持たせる。

(1)メディアセンターとしての役割

ディジタルコンテンツを加工・編集・開発するディジタルメディア編集機能,素材あるいは開発したコンテンツを保管するアーカイブ機能,県民への情報化技術利用等に関する普及啓発や情報発信を行う普及啓発・情報発信・教育を行う機能を持つ,県民に公開された総合情報拠点としての役割を担う。
ア 岡山情報ハイウェイを利用して県全域に普及していくディジタルコンテンツの加工・編集・開発機能を提供する。
イ 開発したコンテンツの発信拠点となる。
ウ 幅広い利用者に対し、総合的なコンテンツの制作、蓄積、活用環境を提供する。
エ アナログ、ディジタル両面で、素材及び制作したコンテンツの蓄積機能を持つ。
オ コンテンツ制作に関わる先端人材の交流、創造活動拠点となる。
カ コンテンツ制作に関わる先端の人材育成をする。

(2)ネットワークの要としての役割

県立図書館は,市町村立図書館と連携し,県内図書館ネットワークの構築に向けて次の事項を企画・推進する。
ア 県内公共図書館間の分散型総合目録検索システムの構築,資料の相互貸借等の協力体制
イ レファレンスサービスの援助体制
ウ 国立国会図書館,学術情報センター,その他各種データベースへの窓口としての援助体制

(3)情報提供館としての役割

電子図書館として,所蔵資料のディジタル化を進め,また,外部データベースを活用するなどして,マルチメディアに対応した新しい情報提供サービスを行う。
ア 県立図書館が独自に作成しているデータベースを提供する。
イ 新着図書案内,話題性のある資料展示等,情報の整理を行い,価値を付加した情報を提供する。
ウ 県民のニーズに応えられるよう収集・整理した外部データベースを提供する。
(新聞記事索引,雑誌記事索引,書誌情報,官公庁情報,統計情報,地域情報等)
エ 予約・リクエストメール,公開レファレンス,電子メール,電子掲示板等による県民との間の双方向通信を実現する。
オ 県立図書館が所有する郷土資料をディジタル化してインターネットで画像情報も含めて提供するほか,市町村立図書館,学校,個人研究者等の提供するディジタル情報を収集・整理し,岡山県関係ディジタル情報として提供する。

(4)県民と情報の仲介館としての役割

県内外の図書館データベースにとどまらず情報資源としてのインターネット,岡山情報ハイウェイ等に公開された様々な情報への利用者のアクセス環境を確保する。
ア 館内LAN,インターネット,岡山情報ハイウェイに接続されたコーナーを設置し,一般利用者用端末機を設置する。
イ 利用者の持ち込むパソコンが利用できる閲覧環境の整備をする。



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第5章 建設計画

1 基本方針

新県立図書館の建築計画や設計に当たっては,以下の基本方針を目標とする。
(1)全体計画に当たっては,近接する史跡等の景観や埋蔵文化財に十分配慮する。
(2)図書館にマッチした館内整備を行い,県民が長時間くつろいで過ごせる空間を造る。
(3)外から見て誰もが図書館とわかり,親しみやすい建物とする。
(4)高齢者や障害者等の利用に支障のない,バリアフリー化を図る。
(5)平面計画に当たっては,
ア 一層当たりの面積が大きく,かつ,各階がわかりやすくて合理的な動線計画とし利用者が使いやすく,職員が働きやすい中低層(4階)の建物とする。
イ 館内は十分に明るくて,見通しがきき,ゆったりとしたものとする。
(6)省資源、省エネルギーに配慮した建物とする。

2 建設年次計画(予定)

平成11年度   埋蔵文化財調査
平成12年度   基本設計
平成13年度   実施設計
平成14年度   建設着工
平成16年度   開館

3 建築計画

(1)建設予定地

・場 所      岡山市丸の内2丁目6-101 岡山市立丸之内中学校跡地
・敷地面積     約13,300㎡

(2)建設に係る制約条件

・用途地域  第1種住居地域
・容積率  200%(26,600㎡)
・建ぺい率      60%(7,980㎡)
・駐車場整備地区  岡山市条例適用地区
(建築物における駐車施設附置等に関する条例)
40台~50台の設置義務(15,000㎡~20,000㎡の建物)
・位置図(省略)

(3)施設の概要

ア サービス部門

(ア)主題別部門制を基本とする。各部門に豊富な資料と専門的知識を有する職員を配置し,質の良いサービスを提供する。部門は次の6部門とする。
一般参考,人文科学,社会科学,科学技術,岡山県関係,児童の6資料部門
また,他に7つのコーナーを設置する。
外国語資料,交通文化,新聞,AV資料,地方出版物,アクセス,検索のコーナー

(イ)主題別部門ごとにレファレンスデスクを設ける。
蔵書検索,CD-ROM検索等ができる端末をレファレンスカウンター近辺に設置。
また,インターネット端末やCD-ROM端末をアクセスコーナーに設置する。
サービス部門の職員が,カウンター業務以外の作業を行うワークルームを各主題別部門ごとに設ける。

(ウ)視覚障害者用録音資料の作成や,対面朗読のために専用の部屋を設ける。
(エ)様々な利用に対応できるように閲覧席は、500席程度配置する。
(オ)全館の資料管理のためブックディテクションシステムを導入する。
(カ)図書館,又は県民の企画による展示が行える展示スペースを設置する。
(キ)県民のくつろぎの場として機能するブラウジングスペースを設ける。

イ 収蔵部門

(ア)保存書庫は,通常書架と集密書架の組み合わせとする。また,資料の形態が変則な資料(新聞,大型本等)に対応できる書架も設置する。
(イ)効率よく書庫出納を行うため自動搬送装置を導入する。
(ウ)保存書庫の他に,貴重書書庫,燻蒸室,書庫作業室を設置する。
(エ)配本所用資料が配架できる配本コーナーを設ける。書架と事務・作業スペースを設ける。

ウ 管理部門

総務部門,企画協力部門,資料部門,情報サービス部門,メディアセンター部門,並びに会議室,集会室,図書選定室,コンピュータ室等からなる。

エ 駐車・駐輪場

(ア)駐車場 来館者及び業務用として200台程度確保する。
(イ)駐輪場 来館者用としてのスペースを確保する。

(4)施設の機能及び規模

区分 部門・スペース 内 容 面 積
サ ー ビ ス 部 門 一般参考部門 年鑑,事典等包括的な内容の参考図書類を配架総合案内を兼ねる。
図書 10,000冊 雑誌 30種 閲覧席  20席
新聞コーナー
各種新聞の原紙(2年分),マイクロフォーム,縮刷版等を配架
新聞50紙(リーダープリンター5台)
AV資料コーナー
ビデオテープ・CD・LD等のAV資料を配架
資料5,000点 ブース30台 AV用ロボット
人文科学資料部門 哲学・宗教・歴史・地理・芸術・言語・文学等の資料を配架
図書110,000冊 雑誌280種 閲覧席 170席
外国語資料コーナー 外国語資料を配架
図書 20,000冊 雑誌 40種
社会科学資料部門 政治・法律・経済・社会・教育等の分野の資料を配架
図書 50,000冊 雑誌150種 閲覧席70席
科学技術資料部門 自然科学・医学・工学・産業等の分野の資料を配架
図書 50,000冊 雑誌230種 閲覧席 70席
交通文化資料コーナー
道資料をはじめとし,広く交通文化に関する資料を配架
図書 5,000冊 雑誌 20種
アクセスコーナー インターネット端末 CD-ROM端末 CDサーバ
岡山県関係資料部門 岡山県に関する資料を配架
図書25,000冊 雑誌720種 閲覧席30席
マイクロコーナー
児童資料部門 内外の児童図書・児童研究書等の資料を配架
図書 30,000冊 雑誌32種 閲覧席40席
児童資料研究室 お話室
地方出版物コーナ 売店・書店機能
ビデオシアター 100席
研究室(大・小) 8室程度(テーブル,椅子,アクセス端末等)
メディア編集・加工室 情報の収集・処理・加工
カウンター・ワークルーム 各部門に付属
検索コーナー 各部門に付属
対面朗読室 視覚障害者,高齢者への対面朗読に使用。録音機器を備え,録音テープ等の制作も可。2室
ブラウジングコーナー 入り口に設け,県民の広場(対話室)としても機能する。
30席(ソファー形式)電光掲示板,
展示コーナー 図書館,県民企画の展示 絵,写真,工芸等
ロッカールーム 100人分程度 大型のロッカーも併設 傘置き場
BDS 図書資料の管理のために設置
ブックポスト 夜間金庫型の図書返却ポストを設置 2基
小計 5,100㎡
収 蔵 部 門 書庫 200万冊 自動搬送装置の導入
貴重書書庫,燻蒸室,書庫作業室を設置
将来の拡張スペースを確保
配本コーナー 配本所を運営するための資料を配架
図書30,000冊
小計 5,300㎡
管 理 部 門 職員事務室等 総務,企画協力,資料,情報サービス,メディアセンター部門
コンピュータ室 コンピュータ室
図書選定室 資料の選定,検収用の部屋,資料選定用の書架
印刷製本室
撮影室
会議・集会室 200人室 1室(多目的利用,講演・演劇・音楽等)
100人室 1室(機器類の整備,マルチメディア対応)
30人室 4室(機器類の整備,マルチメディア対応)
図書館研究室 図書館関係資料の配架と研究室
打合せ会議室 職員の打合せ会議室
スタッフラウンジ 職員の休憩室
ボランティア室
委託職員控室
職員更衣室 男女別
湯沸し室
ベビーカー収納室
サービスヤード 巡回協力車,市町村配本車用
中央管理室
荷解き室
喫茶コーナー 40席程度 自動販売機,利用者の飲食コーナーを確保
倉庫
警備員室
小計 2,500㎡
小合計 12,900㎡
共 用 部 門 共用スペース 電気室,機械室,調整室,廊下,階段等
小計 3,200㎡
建物合計 16,100㎡
駐 車 場 地下1 ,2階(200台程度) 6,500㎡
合 計 22,600㎡

(5)各スペースの相互関係


(6)建物構造

ア 各階構成

(ア)利用者の利便を配慮し,1層当たりの面積を大きくする。
(イ)1階部分には,エントランスホール等の入口諸空間のほか,ブラウジングルーム
利用者の多い一般参考資料,人文科学資料,児童資料部門などを配置する。
(ウ)喫茶や売店等は,図書館利用者以外の人々も考慮し,1階に配置する。
(エ)2階部分には,調査研究が中心となる社会科学資料,科学技術資料,岡山県関係資料部門や研究室などを配置する。
(オ)管理部門,書庫は上階に設置する。
(カ)駐車場は原則として地階に設置する。駐車場は,図書館利用を前提とした人を対象に管理運営する。

イ 平面計画

(ア)利用者と職員の動線は,分かりやすく,短くなるよう計画する。
(イ)カウンターの裏側にワークスペースを設ける。
(ウ)図書自動搬送システムをワークルームに接続する。
(エ)図書館への入口は1か所とし,ブックディテクションシステムを導入する。
(オ)障害者・高齢者等が利用しやすいように,また,ブックトラックや台車による移動が容易にできるよう床面に段差は設けない。
(カ)利用者及び職員の見通しがきく配置とする。
(キ)将来の図書館の変化・発展に容易に対処できるよう,固定の壁はできるだけ少なくする。
(ク)OA機器の設置に対応できるよう配慮する。
(ケ)サイン計画は,健常者,障害者,外国人いずれにも分かりやすく,見やすいもので全体で統一されたものにする。また,複数の言語を使用する。
(コ)入口付近と車路沿い(ドライブスルー方式)に夜間金庫型のブックポストを設置する。
(サ)ホール(集会室),会議室は多目的利用が可能なように音響・映像機器等を設置する。また,防音対策も十分に行う。

4 設備計画

特に次の事項に留意する。

(1)電話設備は,ダイヤルイン方式を採用する。
(2)来館者に対する館内連絡は、放送及びテレビモニター設備により,施設別に可能なものとする。
(3)コンピュータシステム,ネットワークシステムを構築するため各種の配管に留意する。
(4)次の施設は,恒温,恒湿の空調設備を設置する。
コンピュータ室,マイクロフォーム・光ディスク・AV資料保管庫,書庫等
(5)防虫,防黴のため書庫全体の燻蒸装置を設け,安全な排気装置を設置する。
(6)次の施設には,CO2による消火設備を設ける。
コンピュータ室,書庫,マイクロフォーム・光ディスク・AV資料保管庫,電気・機械室
(7)照明は,用途に適した十分な明るさを確保する。書庫については,常時照明する必要はないのでセンサー機能を取り入れて省エネ化を図る。
(8)空調の効率化を図るためゾーニングを計画する。
(9)エレベーターは一般来館者用と業務用に区分し,機能に合わせた仕様とする。
(10)書庫出納のため図書自動搬送システムを設ける。
(11)エントランス,ブラウジングコーナー,カウンターなどに電光掲示板を設置する。

5 防災計画

中央防災センターを設け、建物全体の安全管理に万全を期するとともに耐震対策、防火対策等に対応した計画をする。

(1)耐震対策
書架は、耐震に配慮した設備・備品を設置する。
(2)防火対策
書庫等の特段の防火・消火設備を必要とするものにあっては,防火扉,CO2による消火設備の設置を考慮する。
(3)警備対策
テレビモニター等の各種防犯機器を設置する。
(4)電波障害対策
周辺地域の住民等のテレビの受信に影響を及ぼすことがないよう事前調査,事後対策を適切に行う。



目次 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章 第7章



第6章 管理運営計画

1 基本方針

(1)館長は専門的知識を有し,一定期間以上携われる者をもってあてる。
(2)主題別部門制にともなう業務の高度化,専門性に十分対応できる人材の確保・養成に努める。
(3)収集方針の実現が図れるよう十分な資料費の確保に努める。
(4)市町村立図書館の活動を積極的に支援する。
(5)岡山情報ハイウェイを通して多様な情報が受発信できるよう情報の編集・加工・蓄積,情報へのアクセス機能を充実させる。
(6)市町村立図書館等とのネットワークを形成し発展させる。
(7)県内図書館職員の資質の向上を図るため,定期的,継続的に研修を実施する。
(8)国立国会図書館,都道府県立図書館,大学図書館等との相互協力関係を確立する。
(9)岡山県図書館振興策の策定に参加する。

2 組織機構

(1)組織及び業務内容

部 門 業  務  内  容
館長・副館長 統括
総務部門 維持管理運営等
企画・協力部門 図書館運営計画の策定,企画事業の実施,コンピュータシステム管理等
県内図書館間のネットワークの推進と連絡調整,協力貸出等
資料部門 蔵書計画,収集計画,収集・選定委員会の運営
図書・雑誌・新聞・視聴覚資料等の収集・データ入力・装備等
情報サービス部門 ・各部門共通
読書案内,レファレンス,二次資料の作成,利用者登録,貸出・返却,書庫出納,協力貸出,複写,検索援助,予約・リクエスト処理,資料の選定等
・一般参考部門
各主題への案内,研究室(大,小)・対面朗読室の管理,新聞・AVコーナーの運営,ブックポスト・BDSの管理
・人文科学資料部門 外国語資料コーナーの運営
・社会科学資料部門
・科学技術資料部門 交通文化資料,アクセスコーナーの運営
・岡山県関係資料部門 マイクロフォームの閲覧・複写
・児童資料部門 児童資料研究室,お話コーナーの運営
メディアセンター部門 ・メディアセンターの管理運営
ディジタルメディアの編集・加工,情報発信,蓄積・活用,人材の交流,育成等

3 休館日,開館時間

様々な生活スタイルを持つ県民のニーズに対応するため,夜間や,土曜・日曜は開館する。集会室(ホール)については,閉館時間以降も利用できるよう,閲覧室等の開館時間とは区別して柔軟な運営が可能なようにする。
また,コンピュータによるオンラインネットワークは365日,24時間稼動体制で県民の豊かな情報生活を支援する。

休館日 毎週月曜日    毎月末日
国民の祝日(但し,月曜日が祝日に当たる場合はその翌日)
図書整理期間(年間2週間)
年末年始(12月28日~1月4日)
開館時間 平 日   午前9時~午後7時
土・日曜日 午前9時~午後6時(季節に応じた運営を行う)


目次 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章 第7章



第7章 開館準備

1 開館準備体制

県立図書館建設に向けた準備事務局を設置する。

2 資料整備

主題別部門制による図書館サービスが効果的に行われるよう,開館に向け図書の計画的整備を図る。

3 主題別部門制への対応

高度な図書館サービスが展開できるよう,専門職員の養成及び研修を計画的に実施する。なお、新たに設ける児童資料部門については,担当職員の計画的研修と養成を図る。

4 システム開発とデータ作成

(1) 新館へ対応したシステムの改良や移行を慎重に行う。
(2) 新館開館時までに「デジタル岡山大百科」の充実を図る。そのため,郷土資料等のディジタル化を計画的に行う。

5 県内図書館ネットワークシステムの構築

今後の県内図書館ネットワークシステムの構築手段として,分散型総合目録システムと相互貸借システムの構築は従来の総合目録システムに対し優位性があると考えられるため,県内市町村図書館の指針となるためにもできるだけ早期に開発する必要がある。

6 県内公共図書館との連絡

新県立図書館の機能と規模については,県総合文化センター図書館部門を大きく上回るため,その内容及び運営について県内図書館に周知されるよう,広報の必要がある。
また,新館への移行時期においては、図書の移動や配架等に相当の期間を要するため,県内公共図書館に対する影響が出ないよう,連絡等を密にしながら適切に対応する。





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  • 土曜日・日曜日・祝日
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